何かいい本ないかなぁと思って、Xを検索していたらたまたまこの「さみしい夜にはペンを持て」という本をおすすめしているポストを見つけました。日記を使った自己啓発的なことが書かれていたんですが、表紙のイラストが素敵で、どういう本なのか気になるなって思ったので読んでみることにしました。
どんな本なのか
すごく簡単に言うと「日記を書いて、自分と対話しましょう」っていう本です。それが分かりやすく書いてあるという感じ。タコジローというタコの中学生が出てくる小説になっています。学校でいじめられているタコジローが、ヤドカリのおじさんに出会って、日記を書くことについて色々と教わるという話です。
海の中の世界観がちゃんとあるのがいいなって思いました。「泳げメロス」とか、ちょっといいなと。内容的にはそんなに難しい内容ではないです。でも、具体的に「こういう日記を書きなさい」とかいう感じではないので、はっきりとしたアドバイス的な物を求めている人には物足りないかもしれません。ヤドカリのおじさんとタコジローの会話を通して「あぁ、なんかこんな風に日記を書いてみたらどうかな」っていう気づきを得るような感じかなぁと思いました。
特にどの年齢層向きって書いてあるわけじゃないですが、小学校高学年から中学生あたりが読むと良さそうな感じがします。タコジローに感情移入できる所も多いんじゃないかな。全体的にほんわかした話で、最後ちょっとホロッと涙する暖かい本でした。
本を読んだ感想
私も日記は書いていますが、単なる出来事の記録だったり、罵詈雑言を吐き散らかしていたりと、あんまりいい内容の物じゃないし、見直してどうこうする程の物でもないよなと思っていました。そういう部分を一歩出て、自分との対話をして、気持ちを整理する為にはどういう書き方をすればいいのかというヒントが散りばめられているなと感じました。タコジローは自分が好きじゃないんですが、そのタコジローが日記を書くことを通じて、自分がすきまではいかないものの、今の自分でいいんだと思えるようになっていると感じます。私も自分のことは好きじゃないので、今の自分を受け入れられるような日記を書く参考になっていい本だなと思いました。そして、特に日記を書く習慣のない若い子達には読んで欲しいなと思う一冊でした。